先日、お買い物へ行ったとき休憩で立ち寄った甘味処で白玉ぜんざいを食べました。
なめらかで舌触りの良い、ねっとりとしたこしあんの上にモチモチの白玉団子が乗っていて、疲れた身体に甘さが丁度良くすぐに食べてしまいました。おいしいぜんざいを食べて大満足して、メニューをパラパラみていると『冷し白玉しるこ』の文字が。写真を見てみると、さらさらのこしあんに白玉が乗っていて、ビジュアルは白玉ぜんざいとあまり変わりなく、よくよく見てみるとこしあんの硬さが違うようでした

さて、気になったのですが「ぜんざい」と「しるこ」は何が違うのでしょうか?
調べてみると、地域によって分類が変わってくるようです
<関東>
○ぜんざい:餅や白玉団子に汁気のないあんこ(練りあん)をかけたもの。
●しるこ :さらさらしたあんこ(こしあん、粒あん)に餅や白玉団子を入れたもの。
<関西>
○ぜんざい:さらさらした粒あんに餅や白玉団子を入れたもの。
●しるこ :さらさらしたこしあんに餅や白玉団子を入れたもの。
ちなみに関東でぜんざいと呼ばれているものは関西では「亀山」と呼ばれているそうです。
某百科事典サイトによると、「ぜんざい」も「しるこ」も、主に小豆を砂糖で甘く煮て、この中に餅や白玉団子、栗の甘露煮などを入れた食べ物なのだそうです。
ちなみに「ぜんざい」という名前の由来は諸説ありますが、出雲地方の「神在(じんざい)餅」に起因していて、出雲地方では旧暦の10月に全国から神々が集まり、このとき出雲では「神在祭(かみありさい)」と呼ばれる神事が執り行われています。そのお祭りの折に振る舞われたのが「神在(じんざい)餅」で、その「じんざい」が、出雲弁(ずーずー弁)で訛って「ずんざい」、さらには「ぜんざい」となって、京都に伝わったと言われています。
このことから出雲ぜんざい学会が2007年に『1031』を『千三十一』と見なして「ぜん(千)ざ(三)い(一)」の語呂合わせから、10月31日を「出雲ぜんざいの日」と制定しました。
さて、基本的には上のように「ぜんざい」と「しるこ」は分類されていますが、「ぜんざい」もいろいろとあるようです
【東京都・あわぜんざい】
某有名甘味処曰く、餅きびを半つきし練り上げ、蒸した餅と、じっくり炊いたこしあんを椀で合わせたもの。
【高知県・鯛ぜんざい】
さらさらとしたあんこの中に蒸した鯛が丸ごと入ってる。高知県の郷土料理の1つ。
【沖縄県・沖縄ぜんざい】
甘く煮た金時豆にかき氷を乗せたもの。
トッピングに白玉団子や紫芋ソフトクリームが乗るものもある。
【台湾・タンユアン】
モチモチとした白玉団子の中に胡麻やピーナッツのあんが入ったもの。
台湾では冬至に食べられる習慣がある。
【ベトナム・チェー】
甘く煮た豆類や芋類、寒天や果物など複数の具材を合わせて食べる伝統的なデザート。
温かいものと冷たいものがあり、温かいものは日本のぜんざいに似ているそう。
【マレーシア・モーモーチャーチャー】
「ごちゃ混ぜしるこ」という意味で、ココナッツミルクプリンの上にカスタードソース、赤エンドウ豆、ひよこ豆、さつま芋、白玉団子などをトッピングしてかき混ぜて食べる。
お隣シンガポールでは「ボボチャチャ」と呼ばれ、トッピングにも違いがある。

【高知県・鯛ぜんざい】 【沖縄県・沖縄ぜんざい】
日本だけでなく近隣の国でも似たような食べ物があるのですね、ビックリしました。
中でも高知県の鯛ぜんざいは見た目のインパクトでとても気になりました。是非一度食べてみたいです